【目的】
血管形成の低レベルレーザー治療(LLLT)の異なる放射照度の効果を分析するために、アキレス腱を損傷させたラットを使って実施された。
【方法】
用意されたラットは96匹。
各ラットの腱の上に20cmの高さから186グラムの重りを落下させることで、
アキレス腱の病変を行った。
病変後、32匹づつ、「3日間」「5日間」「7日間」の治療を受ける
3つのグループに分けた。
各グループをさらに、8匹ずつ、4つのサブグループに分けた。
サブグループ(1)は、10mW、1日あたり1回10秒、
2.5J/cm2で、In-Ga-Al-Pレーザー(660nm)の治療を受け
サブグループ(2)は、40mW、1日あたり1回10秒、
10J/cm2で、同レーザーの照射を受け
サブグループ(3)は、偽治療グループ
(レーザー照射のセッティングのみ行い、電源は入れなかった)
サブグループ(4)は、なにも処置しなかった
治療は、全グループ共に、障害発生6時間後に開始した。
血管は、墨汁の注入で着色し、ビデオ顕微鏡で調べた。
【結果】
無処置グループと比較した場合、レーザー露光は、血管数の増加を促進した。
40mWのサブグループは、3通り(3日間・5日間・7日間)のレーザ処置終了後に
他のサブグループと比較して毛細血管の数が最も多く、早期の血管新生を示した。
40mWのサブグループのうち、7日間の治療を受けたサブグループは、
毛細血管の減少が起こったが、それでも無処置グループより高かった。
10mWのグループは、偽レーザー·グループと同時期に血管新生作用を示したが、
血管の正味の数は、無処置グループよりも、高かった。
【結論】
異なる強度のLLLTは、
ラットの損傷したアキレス腱で血管新生を促進しているようだ。
【出典】
Photomedicine and Laser Surgery Volume 23, Number 5, 2005 © Mary Ann Liebert, Inc. Pp. 470–475
【著者】
ANA C.B. SALATE, GISELE BARBOSA, PATRÍCIA GASPAR, PAULO U. KOEKE,
NIVALDO A. PARIZOTTO, BENEDITO G. BENZE, and DAIANE FOSCHIANI